2014年01月19日 修正
南米に分布するサボテンで形態は球形から円筒形、樹木状まで多岐に渡っています。
また稜がはっきりとしている、いわゆるヒダサボテンタイプが多いようですが、疣状のものも存在します。
最大の特徴は大きな花と花筒で花筒には鱗片葉と毛が密に付いています。
着花部位は主に側面から株元で、まれに天頂部のものもあるようです。
短毛丸(たんげまる)や花盛丸(かせいまる)はエキノプシス属を代表する品種です。
短毛丸や花盛丸は高温多湿の日本の気候にもよく適応しているため、比較的栽培が容易で、生長も早く、大きな花を咲かせることから、一般の園芸愛好家などにも良く栽培されており、多くの交配種があるようです。 写真は短毛丸(エキノプシス・エイリエシィ Echinopsis eyriesii)です。 |
短毛丸 エキノプシス・エイリエシィ Echinopsis eyriesii
概要 大きさ 株径:20cm以上 高さ:80cm以上 稜の数:13〜18(14や15のが多いですが株の大きさと関係ないようです。) 花の色:白色 花径(直径):7〜14.5cm花茎の長さ:19〜24cm 開花開始時刻:午後3時頃から 開花時間:およそ20〜26時間 同時開花数:11輪 |
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稜の数 11
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稜の数 12
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稜の数 13 株径11cm
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稜の数 14 株径10cm
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稜の数 15 株径11cm
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稜の数 16 株径13cm
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稜の数 17 株径3cm
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稜の数 18 株径3cm
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稜の数 19
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稜の数 20 株径5cm
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中途半端な稜を持つ株
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成体でも稜の数によってずいぶん違った印象を受けるので、品種が違うのかなとも思ってしまいますが、我が家の株は全て親は一緒です。稜の数が多いほどアレオーレの数も多くなりますが、それによって花の数が増えるという事はないようです。
また下段の写真右端のように(9時と7時の方向の稜)、稜と稜の間に中途半端に稜が出来る場合があり、生長するとその稜が下に潜り込んでしまうので数が減ってしまう場合もあります。現在この株の稜の数は14です。
ちなみに花盛丸は稜の数が少なく我が家のは11〜12です。
刺
刺は名前の通り短いです。
アレオーレの毛の盛り上がりなどで正確ではありませんが、上の写真の株で太い黒い刺で2mm強、周辺の細い刺で4〜5mmぐらいです。
子株の時は上の写真のような黒くて太い刺はなく、細くてやわらかい刺です。
我が家のように株径が2cm未満で株分けした短毛丸では株径が4cmあたりからこのような太い刺が出てきますが、親に付いたままの子株は3cmぐらいから出るようになります。しかし成体ほど、太くて硬くはないので、素手で持ってもそれほどい痛くはありません。
完全に素手で持てなくなるほど、硬く、太くなるのは株径が6〜8cmを越えた当たりからです。
黒い刺の上部あたりから、子株や花芽は出てきます。
刺の数は年々増えますが、3年ほどで40本前後になり、以降はあまり増えないみたいです。細い刺は折れてしまったり、子株や花芽を取るときに取れてしまったりするので正確ではありませんが、右端の写真ぐらいが最も刺の多い状態です。
注記
上述の通り、刺無短毛丸や王冠短毛丸と名札が着いてホームセンターや百均等で流通しているますが、これらの名称は商品名(流通名)です。そしてその多くは下の写真のように、和名:大豪丸 Echinopsis subdenudata エキノプシス・スブデヌダタ(サブデヌダータ)もしくはその交配種がほとんどです。
大豪丸の原産地はボリビア、パラグアイで株径15cm高さ30cmぐらいにはなるよう です。花は白から薄いピンクのようです。稜の数は8−12で多くは8−10稜ぐらいのようです。アレオーレの綿毛 は白くフサフサしていますが、やや短めの中棘1本と割と白い側棘が7、8本出ています。
株径が7cmを越えると上の写真のような花を咲かせます。花径は11cmほどです。
花
赤花短毛丸や黄花短毛丸、桃花短毛丸などと呼ばれている物もありますが、純粋種は白花ですので、赤花や黄花、桃花は短毛丸の交配種です。(また**短毛丸と名札がついていても短毛丸の特徴(稜の数が13以上18以下、刺の長さが5mm以下など)を備えていないものには**短毛丸とつけないで欲しいものです。私のような初心者が困りますので!)
下の写真は花芽の生長過程です。花茎の長さが20cm前後になると開花します。
下段の右端は株径8cm強の株が初めて開花したときのものです。株径が小さいときは花茎が花の重さに耐えられなくてほぼ水平で開花します。(我が家の4株はすべてそうでした)
以前の日記にも書きましたが、花の大きさは株の大きさにわりと比例しますが、一度に7輪以上も開花すると大株でも花径は小さくなります。
同時に何輪ぐらい開花するのかはわかりませんが、我が家では1株に11輪の同時開花が最多です。(我が家の株は胴切りして高さが低いので、株径が大きくても容量は小さいので花数が少ないのではないかと思っています)群生させ子株も開花すれば同時開花数は増えるかもしれませんが単頭での同時開花数の11輪はかなり多い方だと思います。
大きな花を咲かすには、株を大きくすること、1輪だけで開花させること、その年の最初の花芽を大事に育てることが、ポイントではないかと思います。
もちろん適切な光量でなるべく長い日照時間の確保、最適な培養土と肥料、水やりは言うまでもありませんが。
下の写真は昨年2008年5月24日株径18cm高さ18cmの株が、過去最大の花径14.5cmの花を開花させた時のものです。
またこの株は2008年は合計で24輪の花を咲かせました。
開花時刻についても以前の日記で書いたように、8月上旬(立秋)の前後で違っています。立秋前は午後3時頃から開花し、夕方までには開ききっていますが、以降では5時頃から開き始め、夜遅くに全開します。
また最高気温が26度を下回るあたりから開花しなくなり、花芽が付いていてもやがて落ちます。
開花期間は5月下旬頃から10月上旬です。ここ3年間で最も早い開花は5月23日で、最も遅い開花は10月9日でした。株径12cm以上の1株の平均開花回数は6回、平均開花数は12輪で、最多は26輪(開花回数は10回)でした。ちなみに2008年は16株で196輪開花しました。(栽培条件:関西中部の無加温、防風処理無しのベランダ栽培 2009年3月現在)
開花年齢について
サボテンは一度開花したら翌年からは毎年開花するようですが、その最初に開花したときの年齢を開花年齢というようです。
ですから昨年開花したのに今年は開花しなかったという場合は、どこか育て方が悪かったと考えられます。
品種によって異なりますが、例えば冬場の日照時間が短かったとか、休眠期を取らなかったとか、過保護にしすぎて寒さに当てなかったとかなどがあります。
さて短毛丸の開花年齢ですが、実生(種蒔きで育てること)では育てた事がありませんので実生からの開花年齢は分かりませんが、株分けからだと、2年で開花します。
その時の株径は8〜10cmでした。
でもいろいろなサイトを探してみると、5cm〜7cmぐらいでも充分に開花しているようです。
もし5cmで開花するのであれば、我が家の株は1年目で6cmはありましたから1年で開花する場合があるのかもしれません。ですが、先の5〜7cmの株が、もし2年とかそれ以上の時間をかけてそのサイズになっているとしたら開花年齢は2年以上と言うことになります。
ですから開花するのに株の大きさはある程度必要かとは思いますが、生長の早い品種は時間で、生長の遅い品種は株の大きさで開花年齢を判断するのが良いのかも知れません。
もうひとつは単独(株分け後)での開花年齢と、親株に付いた状態での開花年齢の違いです。群生させると花数は少なくなる傾向があるので、何とも言えませんが、たぶん親に付いたままの方が、より小さいサイズで開花するように思われます。
我が家の短毛丸だけの特徴かもしれませんが、ここ3年間はこんな感じです。
いずれにしても1日花ということには違いがありませんが!
見事な花なのでせめて2日ぐらいは開花して欲しいものです!!
性状
左の写真は2010年1月20日のものです。(7号鉢、我が家で最も大きな株の一つです) 1月に入ってからベランダの温度はマイナス日が10回、13日以降7日連続でマイナス3度前後、17日にはマイナス4.6度を記録しましたが、大変きれいな姿を保っていますし、昼間の時間が長くなり始めたのを感じたのか、新しい綿毛が出始め、生長し始めました。 |